電池交換で
調子が悪くなったコンステレーションを持って、時計店に行きました。
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“これ、調子が悪くなったみたいです。電池交換したのは、それほど前ではなかったと思うのですが。”
“前回の交換時期が書いてあるはずなので、裏蓋を開けてみましょう。”
“お願いします。”
“・・・あの、2004年10月と書いてありますよ。”
“えっ! そうでした? それなら、ただの電池切れかもしれませんね。”
“そうですね。電池交換をしてみましょう。”
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結局、電池交換で済みました。ああ、恥ずかしい・・・。
機械式時計なら、購入年月日とオーバーホール(あるいは修理)実施年月日を一覧表にしているのですけど、クォーツの電池交換も一緒に記録しておいた方が良いかもしれません。
その後、一般的なオーバーホールの実施周期の話になりました。
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“昔は3年毎なんて言いませんでしたよ。8年から10年、極端に言えば調子が悪くなってからでも大丈夫です。特に時計に詳しい方なら、すぐに気がつきますから。オーバーホールはそれからで良いです。油が切れてくると、姿勢差が大きくなりますよ。”
“実は、全く同じことを他の時計店でも聞きました。以前、調子が悪くなって止まった時計がありましたけど、確かに止まる直前は精度が悪化していましたね。私も、定期的に精度をチェックするように心がけています。”
“でも、最近の時計は、3年程度で悪化する時計が増えていることも事実です。昔はそんなことは少なかったのですけどね。”
“出荷時の調整不足とか関係あるのでしょうか?”
“そうかもしれませんね。最近はケースの気密性は確実に上がっているはずなので、油の注し方が悪い時計が多いのかもしれません。”
“ロレックスは、非常に安定しています。ETAの機械も、最近はかなり良いですよ。ただし、エポスは当たり外れがありますね。”
“まあ、あの金額ですから、ロレックスやオメガと同等の手間はかけられないでしょう。ETAの機械を組んだだけでも運が良ければクロノメーター級、と考えることにしています。”
“そう言ってくれる人は良いのですけど、難しいことを言う人もいますよ。”
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今日は、いろいろ参考になりました。
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コメント
現在の本音の時計事情が分かる会話&記事に思えます。
油の事は私も言われたことがあります。
時代と共に気密性の向上は言われてみれば当たり前ですが
それだけ油の差し方とか基礎の質が下がってきているんでしょうね。
最近は超大手時計屋さんのブログでも
「おいおい嬉しいけど取扱店がここまで言っちゃ駄目だろう」
な本音がバシバシ書かれています。
少し前までは取扱店は賛美のみで愚痴一つ在りませんでしたからね。
それだけ時計界も何か新たな「流れ」ができはじめているのでしょうね。
投稿: サガ | 2007年9月15日 (土) 22:43
近年の機械式時計のブームで、必要以上に“機械であること”を強調しているように見えます。
今日話をしたのは、デパートの時計売り場にいる年配の職人さんでしたので、昔からの事情はとても詳しかったのです。
今日の時計店だけではなく、他の地元の老舗時計店や、最近行く機会が増えた時計店のご主人も、過度のオーバーホールには反対する立場をとっています。
それと同時に、最近の時計のトラブルの多さにも気づかれているようで、“あのXXXXが、とても信じられない。”ということもあるようです。
トラブル発生率やメンテナンス性という観点では、ロレックスの評判は良いですね。悪く言う人はいません。
それと同時に、ETAも評判は良いです。ただし、一定レベル以上のブランドに限られます。
実際問題として、トラブルの多い時計は店としても売りたくないですからね。ただし店頭には“代理店から送ってきたので仕方なく”というのも含まれているようですが。
以前から指摘されていますが、時計職人の不足は、かなり深刻な問題なのでしょう。
“注油が悪い”というのは、明らかに職人の技量の問題ですからね。
そのうち、オーバーホールを処理しきれなくなった時計業界の意向を受けて、“オーバーホールは10年に1度で十分”とか書くような雑誌が出てくるかもしれませんよ。
投稿: royalblau | 2007年9月15日 (土) 23:58